2018年11月5日月曜日

自分にとっての“イイ仕事”を“させてもらう”

10/26-28は島の教育会議で隠岐島前・海士町へ。高校魅力化プロジェクト10周年ということで、大々的な会議に。お誘い頂き、里帰り。
僕のミッションは夢ゼミ未来会議。与えられた時間は80分。この時間のために、一ヶ月前から学習センターの夢ゼミ担当と会議を繰り返す。最初は80分のために一ヶ月も時間かける?と思ったが、これがまた手強い。全然、決まらない。考えては壊し、考えては壊し。いつのまにか、明後日には島に行く日程に。
流石に、焦り始め、最後の会議では「その場で決めましょう。丸腰で来てください。」と。「ええええええ、まぢで?まぢで?言ってる??」と不安Max。
パワポ芸人の僕としては、武器も持たずに北斗の拳の世界に投げ込まれる様なもの。あまりの投げっぷりに「?????」の状態。が、ちょっとワクワクする自分がいた。恐怖体験が少しずつアドレナリンを分泌して、その状態にほくそ笑む感じ。学習センターのメンバーが、先生から聞いてきた「まずは話を聞こう。話はそれからだ。」が、響いていた。

見事に、パワポを何も作らずに、10/26の昼に島に着く。
夢探究未来会議に圧倒され(これはまた別に書く)、感動していたのも、束の間、自分の時間が近づく。
不安だ。どうしよう。何をすれば良いんだろう。
そんなことばかりが頭をぐるぐると回っていた。
そんなこんなで、夢ゼミの時間も始まってしまった。パワポも資料もないのに、意味ないのに、パソコンとか開いてみた。苦笑
教室の中には魅力化プロジェクトを、推進してきた副町長以下、行政の方々、元島根県教育長、現役島根県教委、歴代校長、元魅力化コーディネーター、学習センタースタッフ、現役の先生などなど、錚々たるメンバー。こんなに来るなんて聞いてない。笑笑
これだけの人を前にして、何も話すことが決まっていない‼️ピンチ‼️

でも、こういう時にこそ、出てくる言葉を自分で、
どこかで期待していた。
ロジックではなく、戦略とかではなく、ただ、その場を感じて出てくる想いと言葉。
その場の空気と匂いと音から出てくる、騒がしさとシーンとした静寂の境にいると、滲み出る言葉。

しばらくして、「ここにいる人たちと、魅力化プロジェクトを繋げるものは何だろう?」と言う言葉が出てきた。これだけの人達が高校魅力化プロジェクトに関わってきた、関わっている、今後関わっていく。
自分とプロジェクトを繋げる言葉が、聞きたい。
自分とプロジェクトを繋げる言葉。
そして、それは自身の生い立ちから出てくる醸し出される言葉。自身の過去と現在、未来と自身の目の前にあるプロジェクトを繋げる言葉にこそ、皆を本当に繋げ、本当のチームになる、同志になる、それを見てみたい、言葉が聴きたい、と思った。3分前までに出て来なかった言葉と問い。

僕にとっては「挑戦」
慎二という名前は、一番ではなく二番で一番を、追いかけ続けろ、挑戦し続けろという想いが由来。
だから、挑戦し続けた。
5歳で三輪車で千葉から東京に行ったり、虫が嫌いなのにボーイスカウト入ったり、中学受験したり、海外留学したり、ラグビー始めたり、塾講師始めたり、起業したり、経営者しながら、大学の教員なったり。
僕にとっては「挑戦」が生きるキーワード。
魅力化プロジェクトも挑戦の一つ。
でも、最近は少し落ち込んでいた。全国に魅力化プロジェクトを拡げることは簡単ではない。目の前で否定され、批判されたりすることもある。でも、批判する相手だって、立場と想いあってのこと。その難しさに心折れそうな時も正直あるし、今もある。でも、久しぶりに島前高校にきて、魅力化プロジェクトのメンバーにあって、この教室での空気、匂い、音の中で、やはり、元気になっていて、「あ、僕はプロジェクトからいつも挑戦する機会をもらっていたんだな」とふと気付いた。自分とプロジェクトを繋げるモノ。

この問いかけからのワークショップが、よかったかどうかは正直わからない。皆からはお疲れ様、よかったよと言われながらも、やっぱり納得がいっていない。
ずっと気になっていた。

でも、受けてくれた方からのメッセージ、そして想いと感想をいただき、本当に安心した。報われた気がした。

自分は実は仕事をさせてもらっている。
自身が、成長する仕事は、させてもらえる。

自分にとっての“イイ仕事”を“させてもらう”

自分の持つ知識とか能力とか、立場とはぜーんぶ投げ捨てて、一人の人間として、皆と対峙した時に出てくる、新しい自分との出会いこそ、自己成長なのかもしれない。

そして、今の夢ゼミメンバーに“イイ仕事”を“させてもらった”のだと思う。これは、今のメンバーからの「もっと良い夢ゼミを創っていきますので、外から見て悔しがってください。」というメッセージだったのかもしれない。

仕事をさせてもらった上で、成長までさせてもらった。もし、それが周囲の成長や気づきにつながるのであれば、本望。

もしかしたら、少し仕事の仕方変わるかも。もし、パソコンを使わなくなったら、それは、その仕事を通じて、新しい自分を見たいからかもしれない。笑

隠岐島前高校魅力化プロジェクトのメンバーは、よく泣く。僕は泣くのが不得意で、下手なので、できれば泣きたくない。

ただ、夢ゼミの最後に「9年前に、このプロジェクトに初めて参加した時にら見たかった風景を、見せてくれてありがとう。」と言った時と、メッセージをもらった時は、実は泣いていたのは、ここだけの秘密である。