【自身の道を探す人たちが多様な視点の中で自身を取り巻く世界について理解し、
生活の中で自身について考えるデンマークのフォルケホイスコーレは、教室よりも
対話の場が多い学校だった】
年始からデンマーク、イギリスを教育視察で回りました。
徐々にここで書いていこうと思います。
1/4-5でデンマークのフォルケホイスコーレを回りました。
フォルケホイスコーレは日本には無い形態なので、イメージがつきにくいのですが、
全寮制で三食、同じ釜の飯を食いながら、その一体感の中から、自身の在り方や
方向性を考えるフォルケ=人々、ホイスコーレ=高校です。
ギャップイヤーのための学校と考えるといいかもしれません。基本的には
デンマーク人のためのものですが、フォルケホイスコーレやプログラムに寄っては
多様な国籍の人たちが、参加し自身を取り巻く世界のことや、生活の中で自分の
役割について考えます。17.5歳から入学でき、大学に行く前に自身の方向性を
見定めるために行くそうです。もちろん、行く理由や目的も様々。これ!という
決まった方向性がないのも、フォルケホイスコーレの良さかもしれません。
ただし、あるフォルケホイスコーレはシチズンシップを、また別の
フォルケホイスコーレは民主主義を、と根幹は同じようで意味付けは異なりるようです。
そんな学校がフォルケホイスコーレです。
1/4はコペンハーゲンからほど近い、クローロップフォルケホイスコーレに。
先生の一人のアフリカ出身のガルバ先生と面談し、案内してもらいました。
森の中にあるフォルケホイスコーレ。都市部からは離れて、言わば、浮世から離れて、
多様性のある人種と視点で、まさに「群盲象を評す」環境で、捉えにくい自分たちを
取り巻く世界について自分なりに理解し、世界観を作りながら、生活を通して自身に
気づく環境でした。学びの形はディスカッションが基本で、地域と連携した
アクティブラーニング、場合によっては世界に飛び出てフィールドワークをすること
もあるそうです。徹底的に世界(世界=海外ではなく、取り巻く環境なので地域も
含めて)に出て、触れて、議論して、理解する。学住一体で、人の中での自分の
立ち位置を捉える。社会を知り、自分を知る。その中でシチズンシップや民主主義に
ついて理解する。稼ぎのキャリアだけでなく、社会への勤めについても、理解する。
理想的な形での教育形態だなと思いました。もちろん、フォルケホイスコーレを
日本に作ることは簡単ではないですが、高校魅力化の中で十分取り入れられる要素
だと思います。
1/5はフェン島までドライブし、日本人がデンマークで作ったフォルケホイスコーレに
向かいます。その話は次回。
参考:ウェブマガジンDR!VE
「なぜデンマークの働きかたは超ホワイトなのか?
国民の学校フォルケホイスコーレにみる民主主義教育の重要性」